April 14, 2019

January 24, 2018

January 10, 2018

Please reload

Recent Posts

I'm busy working on my blog posts. Watch this space!

Please reload

Featured Posts

real

December 30, 2017

 

「こにたん」と呼ばれるおじいちゃんと昔一緒に働いた。こにたんは当時おそらく80過ぎだったけれど、コーラが大好きで、私は現場の近くのどの自販機にコーラがあるか把握していた。こにたんは程良いひとだった。にこにことも違うけれど、しかめっ面なイメージは無く、寡黙とも違うけれど、無駄なことは喋らなかった。こにたんは西成のひとだった。

造園の現場には日雇い労働のおじいさんが良く使われている。「使われている」という表現がとてもぴたりとくる。私が居た現場でも、こにたんに対してはみんな平気でひどい言葉を言い放っていた。でも、その強い汚い言葉は現場を管理する側にとっては必要な手段でもある。

 

造園業の実際は、かなり低い。暮らしが。

 

若いお嬢さんという事で、造園の現場では比較的綺麗な仕事を任せて貰っていた。花の現場が多かったおかげさまで今がある。同じ現場にいても、日雇いのおじいさんと直接接する機会はほぼ無かった。けれど一度だけ、丸一日をこにたんと二人で現場を任された事があった。仕事内容は葛の根絶。現場はフェンスで囲われた急な斜面が、一面葛畑になっていた。その蔓は絡まり合って背丈とは言わないまでも、かなりの量で、先ずは根切された葛の蔓をこにたんと二人で沢山の小山にしていった。そして、先端に葛用の強力な根絶剤が塗られた爪楊枝を、蛸の足の様に伸びる根の付け根をひとつひとつ手繰って刺していく。地味な作業が一日続いた。準備していた爪楊枝5千本をなんとかその日のうちに刺し終えた。こにたんはいつもの様にコーラを美味しそうに飲んでいた。私は休憩の度にこにたんの人生録を聞かされた。危ない目にはあわなかったけれど、決して聞いていて気持ちのよい話しでは無かった。けれど、何も言わずににただただ聞いた。夏の暑い日で、一日中夕方のような時間を過ごした。

 

自分では土も触らないガーデンデザイナーの現場では、私もこにたんと変わらないただの作業員の1人だった。夕方から降った大雨で、雨合羽を着ていてもみんな靴の中までずぶ濡れだった。彼女の理不尽な捨て台詞に誰も抵抗する気力を持っていなかった。

 

発せられない言葉の存在と、聞きたくもない大声の卑しさをここ数年気付くと考えている。

 

造園業はとても気持ちの良い仕事だった。日が昇る頃には現場を目指し、日が暮れる前にはその日の仕事を綺麗に始末を付けて帰る。頭の良い人でないと務まらない仕事だ。

 

豊かな暮らしはある。

自然そのものがアートだとすれば、ファッションになどしたくない。

 

Please reload

Follow Me​

I'm busy working on my blog posts. Watch this space!

Please reload

Search By Tags
Please reload

Archive
  • Facebook - Black Circle
  • Black Instagram Icon